椀や皿など丸い木地は、椀木地師が欅の木をロクロで挽いて作ります。輪島塗には、その他に指物、曲物、朴木地といった木地の作り方があります。
The round wooden ware, used for making bowls or trays, are made by the Wankijishi, carving and wheeling Zelkova wood on a lathe. there are different kinds of base shaping methods such as Sashimono, Magemono and Hokiji.
木地の継ぎ目、小節や割れなど補修の必要な箇所を小刀で削ります。
Carefully chip off the seams, knots, and cracks on the surface with a small knife.
切彫した箇所へ、木粉と糊漆を混ぜた刻苧漆を詰め、たいらにして傷を補修します。
For repairing, paste Kokuso-urushi (mixture of wood dust and urushi)evenly on that chipped-off areas.
全体に木漆を染みこませ、木地を固めます。
Apply raw urushi on the whole wooden ware. This will harden the wooden ware as the urushi soaks inside.
粗いサンドペーパーで木地を磨き、次に塗る漆の接着を良くします。
Polish the whole wooden ware with coarse sandpaper to make good surface condition for the next coating stages.
椀や縁や高台など薄く壊れやすい箇所に糊漆で布を貼り補強します。布は麻布や寒冷紗を使います。
Apply linen cloth or Kanreisya (rough cooton cloth) with urushi on the easily-damaged areas such as the rim and the foot of the ware to reinforce them.
布着せした布の縁や重なった箇所を削り、滑らかにします。
Carefully cut or grind off the excess cloth and the parts lapping over.
布着せと木地の境に惣身漆をヘラを使って塗り、たいらにします。
Polish the whole ware with coarse sandpaper.
一辺地漆を、ひとつの面ごとに何回かに分けて、ヘラを使って全体に塗ります。お椀の縁など特に丈夫にしたい箇所は桧皮篦を使って地縁引きをします。一辺地漆とは、珪藻土を蒸し焼きし、砕いてふるい分けた「輪島地の粉」と生漆と米糊を混ぜたものです。地の粉は粗い粉より一辺地粉・二辺地粉・三辺地粉と呼び、輪島塗が丈夫な理由のひとつです。
Apply Ipeenji-urushi on the whole wooden ware with a spatula. Coatings are repeated several times for both inside and outside. Especially for the upper rim of the ware, that needs further reinforcement, Jibuchibiki process is added in which raw urushi is again pasted with a spatula of Hinoki bark (Japanese cypress). Ippenji-urushi is a mixture of Jinoko, raw urushi , and rice glue. Jinko is the powder made from diatom earth that was steam-baked, crushed and sifted, and is the secret of the durability of Wajima Lacquer Ware. Jinoko is classified into three types : Ippen-jinoko and Sanben-jinoko.
粗い砥石を使い、全体を空研ぎします。
Polish the whole ware with a coarse whetstone.
二辺地漆を一辺地と同じように全体に塗ります。
Apply Nihenji-urushi on the whole ware in the same way as Lppen-jitsuke.
砥石や粗いサンドペーパーを使い軽く磨きます。
Polish the whole ware lightly with a whetstone and coarse sandpaper.
三辺地漆を二辺地と同じように全体に塗ります。
Apply Sanbenji-urushi on the whole ware in the same way as Nihen-jitsuke.
砥石や粗いサンドペーパーを使い軽く磨きます。
Again, polish the whole ware lightly with a whetstone and coarse sandpaper.
水練り砥の粉と生漆を混ぜた錆漆を薄く塗り、肌を細かくします。
Apply Sabi-urushi, the mixture of Tonoko(a kind of polish powder)pasted with water and raw urushi, lightly on the whole ware to make a finely textured surface.
全体を砥石で丁寧に水研ぎします。
Polish the whole ware elaborately with a whetstone and water.
全体に中塗漆を刷毛で塗ります。中塗は、湿らせた塗師風呂に入れて乾かします。
Apply Nakanuri-urushi (urushi for middle coating) on the whole ware with a brush. Then dry it in the Nushi-buro(drying chamber), where the humidity is well controlled.
PHOTO青砥石または木炭で水研ぎします。
Polish the whole ware with a blue-whetstone or charcoal water.
全体に中塗漆を丁寧に刷毛で塗ります。小中塗は、湿らせた塗師風呂に入れて乾かします。
Again, apply Nakanuri-urushi on the whole ware with a brush and dry it in the Nushi-buro.
全体を丁寧に青砥石または駿河炭で水研ぎします。
Polish the whole ware elaborately with a blue-whetstone or Suruga charcoal and water.
上塗を美しく仕上げるために、手でさわった跡や汚れを丁寧に拭き取ります。
Clean off the dusts, blemishes or fingerprints left on the surface to make the most beautiful final coating possible.
最上質の上塗漆を、内側と外側の二回に分けて、刷毛目やホコリをつけないように丁寧に刷毛で塗ります。上塗は漆が垂れないように回転風呂に入れて乾かします。
Apply Uwanuri-urushi of the highest quality on the whole ware with a brush, both outside and inside. Utmost care must be taken not to leave the trace of brush or dusts on the surface. Then dry it in the Kaiten-buro, another drying chamber that is slowly revolved so that the urushi on the surface will not drip down.
上塗をさらにたいらに研ぎ磨き上げてツヤをあげます。最後は人の手のひらや指先で磨きあげます。
Polish the whole ware to make a smooth and lustrous surface. For finishing, it is polished by human hands and fingers.
筆に漆をつけて絵を描き、金粉・銀粉などを蒔付けて、固まった後で、研いだり、磨いたりして光らせます。漆を盛り上げて立体的な絵を描いたり(高蒔絵)美しい貝殻を嵌め込んだり(螺鈿)多彩な技術があります。
Dip urushi on a brush and draw a design on the surface. Then scatter gold or silver powder on the design. After drying, grind or polish it and the brilliant design is completed. There are various kinds of Makie techniques such as Takamakie (stereoscopic design by piling up urushi), and Raden (inlaying pearlshells).
ノミで線や点を彫りながら絵を描き、薄く漆を塗って紙で拭き取り、金箔や金粉を彫ったところに入れます。漆が乾いた後で、余分な金を紙で拭き取ると、金色の模様があらわれます。輪島の沈金は、江戸中期に始まり、丈夫な下地にささえられて、おおいに発展しました。
Engrave a design of dots and lines on the engravings, and wipe it off with paper. Then apply gold leaf of powder in the engravings. After drying, wipe off the excess gold by paper and the design in gold emerges. Chinkin technique of Wajima Lacquer ware was born in the middle of Edo period and has made great development supported by the durability of the ware.
髹は「漆を塗る」という意味の漢字で、髹漆とは刷毛や箆で漆を塗る表現の専門用語である。大別すると下地、中塗、上塗の工程がある。完成品では、塗立てや呂色などに仕上げた滑らかな上塗部分しか見ることができないが、それ以前の塗っては研ぐという工程を数十回重ねる工程があるからこそ、堅牢で美しい塗肌ができあがる。黒漆、朱漆、透漆等の上塗りの地、数百種類に及ぶ変り塗等、難解で複雑な工程、多様なバリエーションをもつ。
日本独特の加飾技法。漆液で文様を描き、漆が乾固する前に金・銀粉を蒔きつけることから蒔絵と称する。蒔絵の技法には、蒔きつけた文様部分を粉固めして磨いだだけの「平蒔絵」、粉蒔き後に全体を塗り込めた後、文様が現れるまで平滑に研ぐ「研出蒔絵」、またあらかじめ漆・錆下地・炭粉等で肉上げしてレリーフ状に文様を表す「高蒔絵」などがある。
貝の真珠層を切り抜き、文様とする技法を螺鈿と呼ぶ。螺鈿に使用される貝は鮑や夜光貝、他にも白蝶貝、黒蝶貝、メキシコ鮑、などがあり、加工法により厚貝、薄貝に分類できる。また中には貝の裏面に金、銀箔を貼ったものや彩色したものがあり、彩切貝として用いられる。象嵌法としては貝を下地に貼ってから漆で塗り込める塗込法と、文様部分を彫り下げて貝を嵌める彫込法がある。
金や銀などの金属の薄板を文様に切り、これを漆の面に貼って全面を漆で塗りこめ、漆の膜を炭で研ぎ出して下の文様をあらわす技法。文様を剥ぎ出した場合は平脱と呼んでいる。研ぎ出したのち金属面に毛彫りをほどこす場合もある。
漆塗面に沈金刀と呼ばれる刃物で文様を彫り、そこに漆を摺り込み、金銀箔、金銀粉あるいは彩漆顔料を充填する技法。凹部に金を埋める(沈める)ことから沈金と呼ばれている。線彫り、点彫り、片切彫りこるり、引掻きなどの彫法がある。
色漆を数十回ないし数百回塗り重ねて漆の層をつくり、文様を深く彫刻する技法で、彫った断面からその漆層が美しく見える。朱漆だけを塗り重ねたものを堆朱、黒漆だけを塗り重ねたものを堆黒というように、塗り重ね方による呼称がある。近年は顔料製法の発達により、多色の漆が塗り重ねられている。
籃胎などに漆を塗り重ねてから、蒟醤剣と呼ばれる特殊な刃物を用いて線彫り・点彫り等で文様を施し、そこに色漆を数回埋めて研ぎ、文様を鮮明に浮き上がらせる技法。中国の填漆がタイ、ミャンマーに伝わり、更にわが国に伝来した。かつては黒、朱、黄漆が中心であったが、近年は彫漆同様、多色の色漆が用いられるようになった。
文様を色漆で描いた後、剣(存清剣)で文様の輪郭彫りや毛彫りを施す表現と、蒟醤技法を施した後、輪郭彫りや毛彫りを加える表現がある。存清は存星とも書かれるが、いずれも日本での呼称で、中国の名称は彫填である。名称の由来は諸説あるが、未詳。彫漆・蒟醤と共に高松を中心に技法が伝えられている。
文様を色漆で描いた後、剣(存清剣)で文様の輪郭彫りや毛彫りを施す表現と、蒟醤技法を施した後、輪郭彫りや毛彫りを加える表現がある。存清は存星とも書かれるが、いずれも日本での呼称で、中国の名称は彫填である。名称の由来は諸説あるが、未詳。彫漆・蒟醤と共に高松を中心に技法が伝えられている。
卵の殻の細片を用いて加飾する技法。器物等の細かな装飾表現には殻の薄い鶉の卵が使われているが、室内装飾等大きな画面には鶏の卵を使うこともある。
漆工品の素地の大半の材料が木材によって加工されている。その技法により指物・挽物・曲物・刳物等に大別される。
檜、桐、桧葉(档)等の木材を板状に加工し、組み合わせて、箱、棚、机等を制作する技法。板物とも称する。
檜、欅、栃、桜等、使用される木材の種類は多い。轆轤を使用し回転させながら、同心円状の丸い形態の器を制作する技法。椀・盆・鉢等が作られ、量産が可能なことも特色である。轆轤を使わずに、木材を鑿や彫刻刀で彫り、自由に器物を成形する技法は刳物(くりもの)と称する。
檜、杉、桧葉(档)等の木材を柾目にそって割って作った薄板を曲げ、造形する。徐々に径を大きくした曲輪を積み上げて器物を作る場合もある。この方法は曲輪造りと称する。薄板を螺旋状に巻き上げて器物を作る場合は、巻胎と称する。
朴木地ともいいます。指物木地の中でとくに曲面の多い座卓や花台の足、銚子の口、スプーンなど、複雑な形を削りだす作業を専門とします。材料はホオ、カツラ、アテなどを使います。
竹ヒゴを編み、成形した籠を素地とし、それに漆塗りの手法を加えたものである。竹材は弾性に富み、曲げに強い。また物差しに使用されているように温湿度の変化による狂いが極めて少ないため、薄くて軽くできるのが特徴である。
麻布と漆により胎を作る技法である。木や石膏などの型に漆で麻布を貼り重ねて望みの厚さにし、充分乾固したのち型から外してこれを素地とし、さらにその上に漆を塗り重ねて仕上げたものである。乾漆は自由な造形が可能で、軽くて丈夫な特徴を持つ。
乾漆同様の技法で、麻布ではなく和紙を漆や糊等で貼り重ねる。軽くて丈夫であり、和紙肌を見せて仕上げるのが特徴である。
木型に一枚のなめしていない牛皮や鹿皮を張って乾燥させたのちに型を抜き取り、それに布着せしてから漆を塗って固めた技法である。型さえあれば複製が容易で、その型を工夫することにより自由な造形も可能である。軽くて丈夫であり、正倉院宝物の「箱」と名のつく約半数は、漆皮製である。
金属の素地に漆を塗ったものをいう。金胎は、大気の乾湿や気温の高低によって素地が狂ったり破損することなく丈夫である。また、金属は他の素地に比べて成型が自由な利点がある。金属の種類としては、金、銀、銅、鉄等もあるが現在ではアルミニウムを化学処理したものもある。
陶磁器の釉薬をかけずに焼成した素地に漆を塗ったもの。現在はあまり用いられていないが、木胎、籃胎等と共に、土器に漆を塗った器物は縄文時代から作られている。
まなぁた/俎板、真魚板(仕事台)、他産地では定盤(じょうばん)という。
はんじょ/半畳(畳表を利用した座布団)
きせもん/着せ物(椀の縁等の補強用麻布、綿布)
へらばこ/篦箱(仕事用の篦、小刀などの小道具を入れる箱)
へらけずり/篦削り(篦を削るときの当木台 松材が良い。又その作業)
ぞうべら/雑篦(延漆と地の粉の調合用。篦材は档木羽を用いる)
かがみべら/鏡篦(巾二寸五分以上の広い篦)
わきべら/脇篦(巾二寸位の篦。鏡篦の相手篦、小重、盆の縁などに使う)
ほこべら/矛篦(先の尖った篦。刻苧、皺巻に使う)
つのべら/角篦(鯨の髭、空木(おつぎ)の篦)
てぇた/手板(塗物を並べて忌棚に揚げる細長い杉板)
あらど/荒砥(惣身磨、空研ぎ用)
じとぎと/地砥砥(下地研ぎ水研ぎ用)
あおど/青砥(拵物、仕上研ぎ拭上など又は錆研ぎ用砥石)
おぼけ/苧桶(苧お入れて運ぶ器。漆を入れる曲物桶。二貫目、一貫目、五百匁が有)
じょうばん/定盤(上縁、縁、高台、足の高低調整、むらとり仕上用。水平金属盤。摺盤とも云う)
ぬりこみぶろ/塗込風呂(上塗師が使う風呂)
すいつけくだ/吸付管(ゴムの吸盤のある管)中塗、上塗裏物(器物の底)用
くだかご/管籠(塗下物を入れたり、ホコリとりのため洗った管を入れる大きな竹籠)
よしのがみ/吉野紙(奈良・吉野地方に産する極薄和紙。漆漉用。化粧用)
にしん/鰊(中、上塗漆を漉した後のしぼり吉野紙。形が乾燥鰊に似ている)
しぶよしの/渋吉野(吉野紙に柿渋を二回刷いたもの)
なつばけ/夏刷毛(上塗用。毛先長く薄く腰の弱い刷毛)
ふゆばけ/冬刷毛(上塗用。毛先短く腰が強く切出す刷毛 近頃は区別無)
くろめばち/黒目鉢(生漆の水分を取る為に使う盥。二貫目、一貫目、五百匁、二百匁用)
こくそのこ/刻苧粉(椀木地の挽屑を粉末にし篩い分けたもの。他産地は櫛粉、綿、麻を細かく刻んだもの使用)
そうみこ/惣身粉(木屑粉を更に焼いた粉)
こうらこ/甲羅粉(木屑粉の特に荒目のもの。家具膳、片木盆の内縁の引刻苧用)
わんこ/椀粉(地の粉の特に荒いもの。荒粉)
うすでこ/薄手粉(二番目に荒い地の粉)
かがみこ/鏡粉(三番目に荒い地の粉)
にへんじこ/二辺地粉(四番目に荒い稍々地の粉)
さんべんじこ/三辺地粉(五番目に荒い稍々細かい地の粉)
とのこ/砥の粉(黄土を粉末にして団子状に乾燥したもの。吸水性。山科産)
あおどのこ/青砥の粉(石質の細かい粘板岩の粉末の団子。信州砥之粉。さび用)
きうるし/生漆(日本産、中国産の荒漆を漉したもの。他に台湾、ベトナム、タイ産)
なかぬりうるし/中塗漆(若干水分を残す黒目漆。俗に半殺しとも云う)
はなぬりうるし/花塗漆(上塗用黒塗漆を云う)
しゅあいうるし/朱合漆(透きの良い生漆を選び黒目る。朱黄、糸瓜水を入れて黒目たもの)
かんりんしゃ/寒冷紗(着せ物掛に使う木綿布、必ず新品を使う)
きせじ/着せ地(厚手の綿布。椀などに使う。麻布の代替品)
ねたうるし/寝た漆(黒目て数年経た漆。陳ねた漆)
おしろい/白粉(黒目漆の艶消し、穴気止めに用いる)
きじがため/木地固め(椀など丸物を延漆又は生漆で塗る)
こくそ/刻苧(漆100対糊100に調合屎粉を適量混ぜて埋める)
きじごしらえ/木地拵(木地の凹凸、汚れを取り着せ物掛けの準備作業)
きせもんがけ/着せ物掛(木地に延漆にて綿布、麻布を貼り付ける)
そうみみがき/惣身磨(惣身の上を荒砥で空研ぎをする)
いっぺんじ/一辺地(合せ漆に椀粉、薄手粉、鏡粉など混ぜ地付けをする)
からとぎ/空研(一辺地を荒砥で、三辺地を青砥で空研をする)
にへんじ/二辺地(合せ漆に砥の粉を少し入れ二辺地粉を混ぜて地付けする)
めすり/目摺(生漆80対砥の粉100に調合し薄く地付けする)
ひきうるし/引漆(一辺地のとき上縁、面廻りを桧皮にて生漆を懸け補強する)
まるがけ/丸掛(麻布で全体を着せ物を懸る)
まるじ/丸地(全体を下地漆で塗堅める)
ぎんみもん/吟味物(特別入念に仕上げる茶道具、文庫など。合口、面建等が難しい)
さらぁつけしごと/浚付け仕事(普通の急ぎ仕事)
てばりしごと/手張仕事(実力以上に見栄をはる仕事。規定の時間を超過する仕事)
こしらぁもん/拵物(青砥又は駿河炭で軽く平面に研ぎ均す)
ふきあげ/拭上(青砥又は駿河炭で丁寧に研ぎ均らす上塗の下仕事)
まるぬり/丸塗(糸底管を付けた物、裏管を付けた物上塗。内外ともに一度に塗る)
かやりとり/返り取(上塗のとき塗物の乾くまで数分毎に上下に返す。返取)
つけ/付け(上塗漆の試塗。上塗職人に祝儀作工料、酒肴を供す)
なやし/直し(上塗漆の乾き加減を調整するため再び黒目ること)
じごくじ/地獄地(三辺地をして半乾きの内にすぐさび漆で目摺すること)