URUSHI DICTIONARY
わが国の漆研究の先駆者で、のち京都帝大教授、理学博士。明治十七年に漆液をアルコールに溶け酸性のものと、アルコールに溶けないものの二つに分けた。前者を*漆酸と命名し、後者にはゴム質と漆の乾燥作用を有する含窒素物があるとした。なお漆酸はのち*三山喜三郎により*ウルシオールと改名された。吉田はまた明治三十一年に政府の要請で、中国漆の実地調査のため中国に赴き、帰国後に国産漆と比較研究して報告書を発表している。