URUSHI DICTIONARY
文化二年ー明治二年(一八〇五ー六九)。讃岐高松の人で鞘塗師藤川理右衛門の子として生まれる。名を為造または敬造といい、号を象谷または蔵黒と称した。*堆朱・*堆黒・*蒟醤・*存星などについて深く研究し、日本的な存星と蒟醤塗を創作して*象谷塗と称された。今日の*讃岐漆器は彼の研究に負うところが多いといえる。松平家に嘉永七年(一八五四)銘の「蒟醤塗料紙硯箱」が伝わっている。