存星(ぞんせい)
中国漆芸の一技法。朱、黄、緑、黒など各種の*彩漆で花文を描き、乾燥後に輪郭や葉脈、花の芯や花弁の筋などを線彫りしたもの。あるいは*沈金の手法で文様の輪郭線を描き、輪郭内に彩漆を塗ったものや、文様を薄く彫って彩漆を埋め研ぎ出したもの。存清とも書き、その語源は中国の名工の名前であるなど諸説があるが詳かではない。いずれにしても存星はわが国における呼称で、中国では*彫塡または*塡漆と称する。なお江戸末期に高松の*玉楮象谷がこれを写し、今日でもその流れをうけついで高松市において存星が作られている。