URUSHI DICTIONARY
平安時代、嵯峨天皇から藤原冬嗣が右大臣に任ぜられた際に、朱塗の台盤を作って百官を招き饗宴を催した。これ以降藤原氏の長はこの器を代々伝えて毎年正月賓客をもてなし、これを朱器の大饗と称した。後世になって武田信玄の部将板垣信形は戦功のあった部下を朱器で饗し、戦功なき者は黒漆器にて饗したといわれる。