URUSHI DICTIONARY
富山県の城端町産の漆器で、治五右衛門塗とも称する。寛永年間(一六二四ー四四)に*治五右衛門塗が長崎で中国人から*密阿絵の技法を学び、それを漆器に応用したものといわれる。以後代々業が伝えられ、文化(一八〇四ー一八)に頃に七代林好が軽粉と称する白色の塩化第一水銀を用いて*蒔絵を行い、まだ白漆の発明のない頃なので称賛を博したといわれる。塩化第一水銀は現在も用いられているが、安定性にかけて実用漆器には適さず、工芸品にのみわずかに用いられている。