URUSHI DICTIONARY
*紋漆を用いた*変塗の一種。黒の紋漆を塗って、すぐに*篦か*刷毛で青海波文を描いたもの。平面に描く時には*鯨篦の先端を鋸歯状にした篦を使い、曲面には猪の錨毛または細い真鍮の針金を並べた*摺漆して*真菰粉を蒔き、波文を擦り出して*紙摺する方法と、摺漆してベレンス青か青漆粉を蒔きしめて光沢を出す方法がある。なお別に、軟かめの絞漆を塗り*尾刷毛で波模様を雄揮に描く方法もある。青海波塗は元禄(一六八八ー一七〇四)年間に、江戸の塗師*青海勘七が考案したと伝えられる。