URUSHI DICTIONARY
平安時代。箏とは弦楽器の一種で桐材で作られている。全体に*黒漆塗で甲板は*平 地に金銀の*研出蒔絵で墨流し風の山岳、断崖、蔦、草木、蝶、鳥などが描かれている。さらに龍額と龍尾には琥珀を嵌入した宝相華文の*螺鈿を施し、龍角には紫檀地に宝相華文の螺鈿を施しでいる。文様化した墨流し風の表現と、草木や蝶鳥の写生風の表現がとけあい、平安後期様式蒔絵の代表例である。