URUSHI DICTIONARY
わが国の上古の時代に、漆工を世職としていた部族。『旧事本紀』によると紀元前四世紀の孝安天皇の代の三見宿弥を漆部の祖としている。また景行天皇の代(一世紀)に舎人床石足尼を漆部の官に任じたとか、用命天皇の代(六世紀)に漆部の督長である漆部造兄という者がいたなどの記述も文献上見うけられる。これらの漆部は代々世襲されて、*漆部司から下される国家的な諸事業に携わっていた。