新潟漆器(にいがたしっき)
新潟市の漆器には*石目塗、*磯草塗、*金磨塗、*竹塗などがある。元和(一六一五ー二四)頃に*春慶塗に始まったといわれ、寛永十五年(一六三八)には椀店と称する塗物専売地域が定められて、非常ににぎわったと伝えられる。新潟市は北陸の要港としてそうした諸国の漆器販売をしたことから、よがて自ら製造するに至り、明治に入って同地の吉田久平が黒村善五郎から竹塗や石目塗をならい、また目黒平吉が金磨塗を考案した。かつては新潟県で一番の生産量を誇っていたが、現在はむしろ各産地の漆器の販売に重点が置かれている。