URUSHI DICTIONARY
正徳・享保(一七一一ー三六)頃に京都室町に住んでいた*蒔絵師。*光琳の風を い、*蒔絵の名工と称された。*高蒔絵の下蒔に*錫粉を用いることを工夫し、後世「友治上げ」と称して広く行われている。また錫粉を蒔いた上に朱を蒔いて綿で摩擦して光沢を出し、すぐに金消粉を蒔くという*朱蒔きの技法も考案した。代表作は「波千鳥蒔絵提重」で扉裏に「永田友治」の銘と「方祝」の書判がある。なお生存の時期については文化・文政(一八〇四ー三〇)頃という説もある。