朽木盆（くちきぼん）

江戸時代の寛永（一六二四ー四四）頃に近江国朽木（滋賀県高島郡朽木村）で産した盆。なお盆のほか横木挽の椀や高台付の丸膳も多量に産した。主に*黒塗に朱塗で花模様を描いた丸盆が多いが、他に三色の漆絵盆などもある。この地方はかつて延暦寺の寺領であって、同寺の御用品として漆器の製作が始まったと伝えられる。