幸阿弥長清(こうあみちょうせい)
享禄二年ー慶長八年(一五二九ー一六〇三)。*幸阿弥家六代。*宗伯の長男で四郎左衛門という。なお一説には永正三年(一五〇六)の生まれともいわれる。入道後は法橋に叙せられた。永禄年間(一五五八ー七〇)に足利義輝の命により、正親町天皇即位の調度の*蒔絵を製作した。天正年間(一五七三ー九二)には禁裡・院中・御所の諸調度に蒔絵をし、豊臣秀吉より天下一の称を賜い朱印を拝領した。また彼は北条氏直にも寵せられ、徳川家康にも愛せられた。なお*栗本幸阿弥は彼の子で北条氏に仕えた。