古満休意(こまきゅうい)
*古満家の祖。江戸初期の人で寛永十三年(一六三六)徳川家光に召され、将軍家の御用*蒔絵師となる。作風は伝統的*蒔絵であるが、*幸阿弥家と比べて瀟洒な趣がある。代表作は東京国立博物館蔵の「*柴蒔絵硯箱」で蓋裏に「古満休意作同休伯安章極酢之」とあり、三代休伯が極めている。没年は寛文三年(一六六三)とされるが、「幸阿弥家伝書」に延宝八年(一六八〇)家網廟の蒔絵に十一代*長房と共に休意が携わったとあり、また『古満家系図』にも休意の子*休伯が天和元年(一六八一)に跡を継いだとあって、その真偽は疑問とされている。