板物素地(いたものきじ)
木材を製材して板にし、それをつなぎ合わせて作った*素地。指物ともいい、製品は膳、重箱、机、盆、屠蘇道具、手箱、硯箱、小簞笥などである。板物素地を作る職人を*木地師といい、中でも古くより膳が特に多く作られ、その工人を*宗和師という。指物の技法は稜を合わせるほぞさしの技法がその基調となっていて、多くの産地では専門の木地師が一人で加工成形する。ただし*紀州漆器においては分業化されている。なお板物素地に用いられる木材としては、欅、桐、檜、アスナロ、アテ、朴、桂、銀杏、桑などがある。