URUSHI DICTIONARY
富山県高岡市の*勇助塗の祖。文化七年(一八一〇)に*指物師の家に生まれ、のち中国明代の漆器を研究して独自の勇助塗を生み出した。その特長は古代朱色あるいは潤朱色の艶消塗の上に、*錆絵で中国風の花鳥・山水・人物などの図柄の隆窪起伏をつけ彩漆したものである。あるいは漆で模様を描いて金箔をつけた*箔絵や*存星・*密陀絵の技法によるものもある。また初代の子も二代勇助を名乗って業を継ぎ、さらに宝石・貝などを彫刻嵌入する石象嵌塗に妙味をみせた。なお直系に彼谷芳水がいる。