URUSHI DICTIONARY
漆に種々の鉱物性の絵具を混ぜて着色したもの。*松煙や鉄分による*黒漆、朱(硫化第二水銀)による朱漆、*石黄による*黄漆などがその例である。これらの彩漆は古くより知られていたが、その他の色は漆の特殊な性質のため絵具を入れても化学変化を起して色が消え、色数が限定されていた。殊に漆の白色は困難とされていたが、明治以後白漆が発明され、次いで白色顔料を体質として色素を染めたレーキ顔料が完成し、さまざまな中間色や鮮明な原色も得られるようになった。