URUSHI DICTIONARY
平安時代、重文。甲盛りの蓋に削ぎ面をとった被せ蓋造りの唐櫃。足は前後四脚、左右二脚の計六脚。内外共に*黒蠟色塗で、径約十六センチの円形の鳳凰を、蓋表に八個、左右に四個、および四方の角に折り曲げて一個ずつ規則正しく配置し、*夜光貝による*螺鈿で表わしている。さらに脚部にも二センチほどの小鳳凰文を螺鈿で配している。また鳳凰文の螺鈿以外の透かしの部分は金の*塵地とし螺鈿をきわだたせている。法隆寺献納宝物、東京国立博物館蔵。